ホーム/ブログ/AI議事録ツール比較10選【2026年最新】おすすめの選び方を日本語精度・料金・CRM連携で解説
AI公開日 2026.03.11・更新日 2026.09.02・執筆:UniteX編集部・約25分で読めます

AI議事録ツール比較10選【2026年最新】おすすめの選び方を日本語精度・料金・CRM連携で解説

AI議事録ツール比較10選【2026年最新】おすすめの選び方を日本語精度・料金・CRM連携で解説
執筆者
UniteX編集部

株式会社UniteXが運営するブログの編集部。HubSpot・CRM・AIの業務活用に関する情報を発信しています。

プロフィール・担当記事を見る

「会議のたびに議事録を書き直すのが面倒」「誰が何を言ったか、後から確認できない」「商談の内容を顧客管理システムに打ち直す時間がもったいない」。議事録の自動化を検討する会社から、いちばんよく聞く3つの声です。

先に結論をお伝えします。日本語の社内会議が中心なら Notta か LINE WORKS AiNote、営業の商談を記録して顧客管理システムに残したいなら tl;dv か Fireflies.ai、すでに Zoom・Microsoft 365・Google Workspace を全社で使っているなら、まず付属機能を試すのが最短です。ツールの数は多く見えますが、目的を1つに絞れば選択肢は実質3つまで減ります

この記事では、主要な議事録ツール10個を「日本語の精度」「料金」「録画と共有」「顧客管理システムとの連携」「外部AIとの接続(MCP)」の5つの軸で比べます。あわせて、比較表だけでは見えない2つの論点も扱います。ひとつは連携表の丸印がついていても、現場で使える状態になるとは限らないこと。もうひとつは月額料金の安さが総額の安さと一致しないことです。

UniteXは HubSpot の構築支援を本業にしている会社です。商談の記録が顧客管理システムに入り、そこから次の打ち手につながるまでを毎日見ています。だからこの記事は、文字起こしの精度比べで終わらせず、「記録したあと、その会議データが何に使えるか」まで踏み込んで書きます。

なお、料金と機能は各社が公開している情報にもとづく2026年8月時点の整理です。改定されることがあるため、契約前には必ず各社のサイトで最新の内容をご確認ください。

この記事でわかること
  • 用途別おすすめツール
  • 比較の前に決めること──議事録AIは「どの手間を減らす道具」か
  • AI議事録ツールで何が変わるのか? — 導入効果の数字
  • AI議事録ツール10選 — 比較一覧表
  • 各ツール詳細レビュー

用途別おすすめツール

用途別おすすめツール

まず結論から。自社の用途に合ったツールが一目でわかるよう、6つのパターンに整理しました。

用途おすすめツール理由
日本語の社内会議Notta日本語高精度 × CRM連携 × 42言語翻訳 × 月1,185円〜(年払い)
営業商談 × CRM連携tl;dvHubSpot/Salesforce連携 × 動画クリップ共有
追加アプリ不要で始めたいZoomのAI機能(旧称 Zoom AI Companion)有料Zoomに無料付属 × CRM連携 × 他社会議にも対応
英語の会議が多いOtter.ai英語リアルタイム精度が最高 × MCP対応
AIと会議データを接続したいFireflies.aiClaude MCP公式対応 × CRM連携 × コスパ◎
Microsoft 365 / Google環境Copilot / Gemini既存環境にシームレス統合

「議事録AI」は目的で選ぶのが鉄則です。日本語の社内会議ならNotta、営業活動の効率化ならtl;dv、AIとの連携を重視するならFireflies.ai。以下、それぞれの根拠を詳しく解説していきます。

比較の前に決めること──議事録AIは「どの手間を減らす道具」か

一覧表を眺める前に、必ず決めておきたいことがあります。自社が減らしたい手間は、次の4つのどれなのかです。ここが曖昧なまま比べると、機能の多さで選んでしまい、使わない機能にお金を払うことになります。

減らしたい手間よくある困りごと見るべき軸この目的に強いツール
1. 書く手間会議のあと30〜60分かけて議事録を清書している日本語の文字起こし精度、要約の読みやすさLINE WORKS AiNote / Notta / スマート書記 / Rimo Voice
2. 伝える手間欠席者への共有や引き継ぎに時間がかかる録画、切り出しての共有、共有リンクの権限tl;dv / ZoomのAI機能
3. 入力する手間商談の内容を顧客管理システムに手で打ち直している顧客管理システムとの連携の中身tl;dv / Fireflies.ai / Notta / ZoomのAI機能
4. 後から使う手間「先月の商談で多かった要望は」を人手で集計している外部AIとの接続(MCP)、全文の検索性Fireflies.ai / Otter.ai

1つ目だけが目的なら、日本語に特化した国産ツールで十分です。値段も安く、社内の合意も取りやすい。逆に、3つ目・4つ目が目的なら、日本語の精度がわずかに落ちても、連携と検索性が強いツールを選んだほうが、最終的に浮く時間は大きくなります。精度95%と92%の差より、商談30件分の入力が消えるかどうかの差のほうが、はるかに大きいからです。

判断の目安:目的を2つ以上同時に満たそうとすると、料金が跳ね上がるか、どれも中途半端になります。まず1つに絞り、半年運用してから2つ目を足す。この順番がいちばん失敗しません。

AI議事録ツールで何が変わるのか? — 導入効果の数字

AI議事録ツールの導入効果
項目Before(手動)After(AI)削減率
議事録作成時間会議後30〜60分会議終了と同時に完成ほぼ全量削減(清書の手間がなくなる)
聞き漏らし・認識ズレ頻繁に発生録画+全文テキストで解消
アクションアイテムの抜け漏れ手動でメモAIが自動抽出
会議不参加者への共有要約を手書き動画クリップ+AI要約を送付80%削減
CRM入力(営業商談)手動で20〜30分/件自動入力95%削減

週5回の会議がある企業なら、月間で10〜20時間ほどの業務時間を削減できます。

AI議事録ツール10選 — 比較一覧表

AI議事録ツール10選 比較一覧表

2026年8月時点の主要10ツールを、従来の「日本語精度」「料金」に加え、「動画録画・共有」「CRM連携」「MCP対応」の軸で比較しました。

#ツール名日本語精度月額料金動画録画・共有CRM連携MCP対応
1LINE WORKS AiNote無料〜1,440円
2tl;dv無料〜$18◎ クリップ/ReelsHubSpot/Salesforce◎ 公式
3Otter.ai無料〜$16.99○ 録画Salesforce/API◎ 公式
4Notta無料〜1,185円(年払い)○ 録画HubSpot/Salesforce/Zoho
5ZoomのAI機能(旧称 Zoom AI Companion)$13.33〜(付属)◎ 内蔵HubSpot/Salesforce
6スマート書記要問合せ○ 録画
7Copilot4,497円〜○ Teams録画Dynamics 365
8Gemini$20〜○ Meet録画
9Fireflies.ai無料〜$19○ 録画HubSpot/Salesforce◎ 公式(Claude)
10Rimo Voice1,650円〜(月額)
MCP(Model Context Protocol)とは? AnthropicがリリースしたAI接続の標準規格で、会議データをClaude・ChatGPTなどの外部AIに直接つなげる仕組みです。「先週の商談で顧客が最も多く挙げた課題は?」のような横断的な質問に、AIが即座に回答できるようになります。

各ツール詳細レビュー

各ツール詳細レビュー

1. LINE WORKS AiNote(LINE WORKS) — 日本語最強 × 無料プランあり

こんな企業におすすめ: 日本語の社内会議が中心。まずは無料で議事録AIを試したい
  • 料金:フリープラン 無料(月300分・1回60分上限) / ソロ 1,440円/月(年払い。月払いは1,600円。いずれも税抜・月600分)
  • 日本語精度:業界トップクラス。旧CLOVA Note(2025年7月終了)の技術を継承し、話者分離の精度は国際コンペ世界3位
  • 強み:Zoom・Teams・Meet・WebExと直接連携して自動録音・文字起こし。AI要約で重要ポイントを自動抽出。最大30人まで利用可能(フリープラン)
  • 弱み:LINE WORKSプラットフォームの開設が必要。CRM連携・MCP・外部AI連携は非対応。動画録画機能なし

2. tl;dv — 営業商談の効率化 × 動画クリップ共有

こんな企業におすすめ: 営業チームの商談記録を自動化し、動画クリップでナレッジ共有したい
  • 料金:無料(録画・文字起こし・AI要約・CRM連携が使えるが回数に制限あり) / Pro 月額29ユーロ(年払いなら月18ユーロ相当) / Business 月額39ユーロ(年払いなら月29ユーロ相当)
  • 日本語精度:実用レベル。ただしLINE WORKS AiNoteほどではない
  • 強み:HubSpot・Salesforceとの直接連携。会議後に「要約」「アクションアイテム」「次のステップ」を自動生成してCRMに書き込む
  • 動画共有:会議の動画からハイライトクリップを作成し、複数のクリップを「Reels」にまとめて共有できる。フル動画を見なくても要点が伝わる
  • MCP対応:公式MCPサーバーを提供(GitHub公開)。Zoom・Meet・Teams全対応のMCPサーバーとしては初。Claude等の外部AIから会議データに直接アクセス可能
  • 弱み:無料プランではAI機能が制限される

3. Otter.ai — 英語会議 × MCP公式対応

こんな企業におすすめ: 英語会議が多く、会議データをClaude等の外部AIで分析したい
  • 料金:無料(月300分・1回30分まで) / Pro $16.99/月(年払いなら$8.33/月) / Business $30/月(年払いなら$19.99/月)
  • 日本語精度:対応はしているが精度は低い。英語専用と考えるべき
  • 強み:英語のリアルタイム文字起こし精度は業界最高水準。公式MCPサーバーでClaude・ChatGPTに会議データを直接接続可能
  • MCP・AI連携:公式MCPサーバーを提供。複数会議を横断して「パターン分析」「テーマ抽出」「コンテンツ生成」が可能
  • 弱み:日本語には不向き。CRM連携はAPI経由で可能だが、tl;dvやFireflies.aiほど手軽ではない

4. Notta — 日本語 × 多機能 × CRM連携

こんな企業におすすめ: 日本語精度と多機能さを両立したい。CRM連携も必要
  • 料金:無料(月120分・1回3分まで) / プレミアム 1,185円/月(年払い。月払いは1,980円・税込)
  • 日本語精度:LINE WORKS AiNoteに匹敵する高精度
  • 強み:Zoom/Meet/Teamsと直接連携(ボット自動参加)。リアルタイム翻訳(42言語)。HubSpot・Salesforce・Zoho CRMとの連携
  • 弱み:無料プランの制限が厳しい(月120分・1回3分まで)。MCP非対応。動画クリップの編集・共有機能はtl;dvに劣る

5. ZoomのAI機能(旧称 Zoom AI Companion) — 追加アプリ不要のオールインワン

こんな企業におすすめ: すでにZoomを利用中。追加ツールを増やさずにAI議事録を始めたい
  • 料金:有料Zoomプランに無料付属(Pro $13.33/月〜 / Business $18.33/月〜)
  • 日本語精度:実用レベル。アップデートで継続的に改善中
  • 強み:Zoom会議の録画・文字起こし・AI要約・アクション抽出がすべて標準機能。2025年秋以降のアップデートでGoogle Meet・Teams・WebExの会議でもノート取得が可能に
  • CRM連携:HubSpot・Salesforceと直接連携。会議後に顧客データを自動更新、商談のフォローアップを自動提案
  • 弱み:Zoomの有料プランが前提。MCP非対応(tl;dvやFireflies.aiのMCPサーバー経由でZoom会議データにアクセスは可能)。専門ツールと比べるとAI議事録機能の深さは劣る

6. スマート書記 — エンタープライズ向け国産ツール

こんな企業におすすめ: セキュリティ要件が厳しい企業。議事録の社内承認フローが必要
  • 料金:要問い合わせ(月数万円〜)
  • 日本語精度:高精度。フィラー除去・自動要約が優秀
  • 強み:国内サーバー。議事録の承認ワークフロー。社内用語辞書の登録機能
  • 弱み:価格が非公開で高め。CRM連携・MCP対応・外部AI連携は非対応。中小企業には予算的にハードルが高い

7. Microsoft Copilot(Teams連携) — Microsoft 365環境なら一択

こんな企業におすすめ: Microsoft 365を全社導入済み。Teams会議が中心
  • 料金:Microsoft 365 Copilot 4,497円/ユーザー/月(税抜・年契約)。中小企業向けのMicrosoft 365 Copilot Businessは3,148円/ユーザー/月(税抜・年払い)
  • 日本語精度:実用レベル。アップデートで継続的に改善中
  • 強み:Teams会議の録画→文字起こし→要約→Wordドキュメント出力→Outlook共有が全自動。追加アプリ不要
  • CRM連携:Dynamics 365との連携。HubSpot/Salesforceとの直接連携は限定的
  • 弱み:月額が高い。Teams以外の会議ツールには対応しない。MCP非対応

8. Gemini(Google Meet連携) — Google Workspace環境に統合

こんな企業におすすめ: Google Workspaceを全社導入済み。Google Meet会議が中心
  • 料金:Google AI Pro 月額19.99ドル(このほか下位のGoogle AI Plus、上位のGoogle AI Ultraがあります) or Google Workspaceプラン
  • 日本語精度:実用レベル
  • 強み:Google Meet内蔵。議事録がGoogleドキュメントに自動出力。他のGoogle Workspace製品と連携
  • 弱み:Meet以外の会議ツールには対応しない。CRM連携・MCP対応は非対応

9. Fireflies.ai — Claude MCP公式対応 × CRM連携 × コスパ最強

こんな企業におすすめ: 会議データをClaude等の外部AIで横断分析したい。CRM連携もコスパ良く実現したい
  • 料金:無料(チームあたり400分ストレージ) / Pro $10/月(年払い。月払いは$18) / Business $19/月(年払い)
  • 日本語精度:実用レベル。tl;dvと同等
  • 強み:2025年8月、AI議事録ツールとして初めてAnthropicのClaude MCP公式ディレクトリに登録。Claude・ChatGPTから直接会議データにアクセスし、「先四半期の商談で顧客が最も挙げた課題は?」のような横断分析が可能
  • CRM連携:HubSpot・Salesforce・Slack・Asana等との連携が豊富。会議の「感情分析」機能あり
  • MCP・AI連携:Claude MCP公式対応。ChatGPTとのベータ連携も開始。Devin(AIソフトウェアエンジニア)にも対応
  • 弱み:動画クリップ共有機能はtl;dvほど充実していない。日本語の要約精度はtl;dvよりやや劣る場面あり

10. Rimo Voice — 国産 × 文字起こし時間無制限

こんな企業におすすめ: 会議の量が月によってぶれる。使った時間を気にせず回したい
  • 料金:文字起こしプラン 1,650円/月 / プロプラン 4,950円/月 / チームプラン 6,600円/月(従量課金プラン〈22円/30秒〉は2025年5月29日に新規受付を停止。既存ユーザーのみ継続利用可)
  • 日本語精度:高精度。国産AIエンジンで日本語に特化
  • 強み:国産AIエンジンで日本語に特化。月額プランは文字起こし時間が無制限で、会議量が読みにくい会社でも費用が跳ねない。25万人以上・2,000社以上の利用実績
  • 弱み:Web会議ツールとの自動連携なし(ファイルアップロード方式)。CRM連携・MCP対応・外部AI連携は非対応

「顧客管理システムと連携できる」の中身を確かめる──表の丸印だけでは決まらない

ここからは、他の比較記事ではあまり触れられない話をします。議事録ツールの比較でいちばん雑に扱われているのが、「CRM連携」の欄です。丸印がついていても、その中身はツールによってまるで違います。

UniteXは HubSpot の構築支援を本業にしています。実際に商談の記録を顧客管理システムへ流し込む仕組みを作ると、どの会社でも必ず次の5点で立ち止まります。導入を決める前に、この5つを各社の担当者に質問してください。答えられないツールは、あとで手戻りになります。

確認すること確かめずに進めるとそのまま使える質問文
1. どこに書き込まれるか 要約が「活動履歴のメモ」に落ちるだけで、商談(取引)の情報としては残らない。あとから商談単位で振り返れない 「会議の要約は、顧客・会社・取引のどのデータに、どの形式で記録されますか」
2. 既存データとの突き合わせ方 参加者のアドレスから新しい顧客データが毎回作られ、同じ人が何件も重複する。名簿が汚れ、レポートの数字が狂う 「参加者の照合はメールアドレスだけですか。既存データと一致しない場合はどうなりますか」
3. 取引への紐づけ 顧客には記録が残るが、進行中のどの案件の会議だったかが分からない。案件単位で経緯を追えない 「進行中の取引が複数あるとき、どの取引に紐づけるかはどう決まりますか。手動で選べますか」
4. 記録の粒度 全文が丸ごと貼り付けられ、あとで読む人がいない。逆に要約が短すぎて、決定事項も宿題も分からない 「要約の項目(決定事項・宿題・次の予定)は自社で決められますか。全文と要約を分けて保存できますか」
5. 見える範囲の制御 録画と全文が社内の誰からも見える状態になり、価格交渉や人事に関わる会話まで共有されてしまう 「録画と全文の閲覧権限は、会議ごと・チームごとに変えられますか」

この5点のうち、1〜3は顧客管理システム側の設計が整っていないと、どのツールを選んでも解決しません。会社データと顧客データの持ち方、取引の段階の定義、重複データの扱い。ここが崩れている状態で自動入力を始めると、汚れたデータが自動で増えていくだけになります。順番としては、受け皿を整えてから連携を入れるのが正解です。

あわせて読みたい:受け皿の整え方は HubSpotの取引パイプライン活用ガイドCRMデータクレンジング完全ガイド で詳しく書いています。「入れたのに使われない」状態を避けたい方は CRM導入で失敗する会社の共通点 もあわせてどうぞ。

逆に言えば、受け皿さえ整っていれば、議事録ツールの連携は投資効果がとても高い部分です。商談1件あたり20〜30分かかっていた入力がほぼ不要になり、しかも入力漏れがなくなる。営業担当が10人いれば、月あたりの効果はすぐに人件費を上回ります。設計から一緒に組み立てたい場合は HubSpot構築支援 でご相談を受けています。

月額料金の比較だけでは決まらない──総額で見る5つの費用

比較表の「月額料金」は、実際に払う金額の一部でしかありません。1年運用したときの総額で見ると、順位が入れ替わることがよくあります。見落としやすい費用は次の5つです。

費用の種類見落としやすい理由試算のしかた
1. 人数の増え方 多くのツールは1人あたりの月額。試すときは3人でも、定着すると営業全員に広がる 1年後の想定人数 × 月額 × 12。3人で始めて15人になれば、費用は5倍になる
2. 上位プランへの移行 顧客管理システムとの連携や外部AIとの接続は、上位プランでしか使えないことが多い 「本当に使いたい機能が含まれるプラン」の金額で最初から計算する
3. 保存の上限 無料枠は月あたりの録音時間や保存容量で頭打ちになる。超えた分は追加費用か、古い記録の消去 1か月の会議時間の合計(回数 × 平均時間 × 人数)を出し、上限と比べる
4. ルールを決める時間 録画の可否、社外の方への説明、保存期間、閲覧できる人の範囲。ここを決めないと現場が使い始めない 初回に半日〜1日の会議を見込む。決めずに始めた会社ほど、後から止まる
5. 乗り換えのしにくさ 1年ためた録画と全文は、他社へそのまま移せないことが多い 契約前に「解約したとき、録画と全文はどの形式で持ち出せるか」を必ず確認する

とくに1つ目の「人数の増え方」は、多くの会社が読み違えます。月1,000円台のツールでも、20人で使えば年間30万円近くになります。逆に、会議の回数が少ない会社なら、無料枠の大きいツール(LINE WORKS AiNote など)や低価格の単機能プラン(Rimo Voiceの文字起こしプラン 1,650円/月など)のほうが総額は安く収まります。月額の数字ではなく、1年後の姿で比べてください。

判断の目安:会議が週5回以上あるなら定額制、月に数回なら従量制。この線引きが最も分かりやすい基準です。迷ったら、直近1か月の会議時間を実際に数えてみると答えが出ます。

3ステップで選ぶ:自社に合ったツールの見つけ方

3ステップで選ぶ

ステップ1:会議の言語は?

英語が中心ならOtter.ai一択です。英語のリアルタイム精度は他を圧倒しており、MCP経由でClaude・ChatGPTとの連携も可能です。日本語が中心なら、ステップ2へ。

ステップ2:既存環境を確認する

  • Microsoft 365がメイン → Copilot(Teams会議が全自動化)
  • Google Workspaceがメイン → Gemini(Meet会議がGoogleドキュメントに自動出力)
  • Zoomがメインで追加アプリを増やしたくない → ZoomのAI機能(追加料金なし)
  • 特定の環境に縛られていない → ステップ3へ

ステップ3:一番やりたいことは?

  • 商談データをCRMに自動入力したい → tl;dv(動画クリップ共有も強い)or Fireflies.ai(コスパ重視なら)
  • 会議データをAIで横断分析したい → Fireflies.ai(Claude MCP公式対応)
  • 日本語の社内会議を効率化したい → Notta(日本語高精度・CRM連携・翻訳・Zapier連携)
  • まずは無料で試したい → LINE WORKS AiNote(月300分・日本語精度No.1)
  • 月に数回しか使わない → Rimo Voice(文字起こしプラン1,650円/月)または LINE WORKS AiNote(フリープラン)

決める前の10問チェックリスト

候補が2〜3個に絞れたら、次の10問に答えてみてください。答えが埋まらない項目が、そのまま導入後につまずく箇所になります。社内で回覧して、そのまま検討メモとしてお使いいただけます。

#質問答えが出ないときに起きること
1減らしたい手間は「書く・伝える・入力する・後から使う」のどれか機能の多さで選び、使わない機能に払い続ける
21年後、何人が使っている見込みか総額の見積もりが数倍ずれる
31か月の会議時間の合計は何時間か無料枠や保存の上限にすぐ届く
4会議の言語は日本語だけか、英語も混ざるか精度に不満が出て使われなくなる
5社外の方が参加する会議も録画するか録画の可否でその場が止まる
6録画と全文は誰が見られる状態にするか見せたくない会話まで社内に広がる
7音声データは学習に使われない設定にできるか情報管理の審査で差し戻される
8要約は顧客管理システムのどこに、どの形式で残すか記録は増えるが、誰も見に行かない
9記録を見返す人と、そのタイミングは決まっているかためるだけで終わり、投資が回収できない
10解約するとき、録画と全文はどう持ち出せるか乗り換えができず、値上げを受け入れるしかなくなる

9番は特に見落とされます。議事録の自動化で失敗する会社の多くは、ツールが悪いのではなく、たまった記録を誰も見返さないまま1年が過ぎるという形でつまずきます。「週次の営業会議で、前週の商談要約を必ず1件読む」といった小さな習慣を、導入と同時に決めてしまうのが確実です。

AI議事録ツール導入の3つの注意点

導入の3つの注意点

注意点1: 「文字起こし精度」だけで選ばない

文字起こし精度は各ツールとも急速に向上しており、差は縮まっています。むしろ重要なのは「文字起こしの先」—— 動画クリップ共有・CRM連携・MCP経由の外部AI活用など、会議データをどう活かすかです。 精度だけで比較すると、本当に必要な機能を見落とします。

注意点2: セキュリティポリシーを確認する

会議の内容は社外秘情報を含むことが多いです。以下を必ず確認してください。

  • 音声データの保存場所:国内サーバー or 海外サーバー
  • AIの学習利用:入力データがAIの学習に使用されるか(Fireflies.aiは学習利用なしを明言)
  • セキュリティ認証:SOC 2等の第三者認証の有無
  • MCP接続時のアクセス制御:外部AIに共有される会議データの範囲を確認

注意点3: 「全会議録画」を社内で合意する

AI議事録ツールは会議を録画・録音します。参加者全員の同意なく録画すると、信頼関係を損ねます。 導入前に「議事録作成の効率化のため、全会議を録画する」という社内ルールを策定しましょう。

まとめ:ツール選びの「その先」が本当の勝負

AI議事録ツールは、文字起こし精度だけで見ればどのツールも実用レベルに達しています。差がつくのは「文字起こしの先」です。

商談の動画クリップを営業チームでシェアする。会議データをCRMに自動入力して手作業を95%削減する。MCPでClaude・ChatGPTに会議ナレッジを接続し、四半期の顧客動向を即座に分析する——こうした「会議データの活用設計」まで含めてツールを選ぶことが、投資対効果を最大化するポイントです。

まずは無料プランで1チーム・2週間のトライアルから始めてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. AI議事録ツールの文字起こし精度はどのくらいですか?

2026年時点で、主要ツールの日本語文字起こし精度は90〜95%程度です。ただし、話者の滑舌・マイクの品質・専門用語の有無で大きく変わります。精度を上げるコツは、①外付けマイクを使う、②静かな環境で会議する、③専門用語辞書を登録する、の3つです。

Q2. 無料で使えるAI議事録ツールはどれですか?

LINE WORKS AiNote(月300分)、tl;dv(録画・文字起こし無制限。AI機能は回数制限あり)、Otter.ai(月300分)、Notta(月120分)、Fireflies.ai(チームあたり400分ストレージ)が無料プランを提供しています。日本語の社内会議には、CRM連携・翻訳も含めた多機能さでNottaがおすすめです。無料で気軽に試したい場合はLINE WORKS AiNote(月300分)も選択肢です。Zoomの有料プランには、録画の要約やメモ取りといったAI機能が追加料金なしで付属します(無料のBasicアカウントでも月3会議分など限定的に使えます)。

Q3. 議事録AIのデータは安全ですか?

主要ツールはいずれもデータ暗号化・アクセス制御を実装していますが、セキュリティレベルはツールにより異なります。特に機密性の高い会議を扱う場合は、国内サーバー保存(LINE WORKS AiNote・Notta・スマート書記)か、SOC 2認証取得済みのツール(Otter.ai・Fireflies.ai)を選択してください。MCP接続時は、外部AIに共有されるデータ範囲のアクセス制御も確認しましょう。

Q4. MCP(Model Context Protocol)対応とは何ですか?

MCPはAnthropicが提唱したAI接続の標準規格で、会議データをClaude・ChatGPTなどの外部AIに安全に接続できる仕組みです。対応ツール(Fireflies.ai、Otter.ai等)を使えば、「今四半期の全商談で最も多かった顧客の課題は?」のような、複数会議を横断した分析をAIに依頼できます。2026年現在、Fireflies.aiがClaude MCP公式ディレクトリ登録の第1号です。

Q5. 会議参加者の同意は必要ですか?

はい、録音・録画には参加者の同意が必要です。多くのツールは会議開始時に「録画しています」という通知を自動表示しますが、事前に社内ルールとして「会議録画の方針」を周知しておくことを推奨します。

Q6. 既存の議事録ワークフローからの移行はどうすればいいですか?

おすすめの移行ステップは、①まず1チーム・1種類の会議で2週間トライアル → ②精度・使い勝手を評価 → ③社内に展開ルールを策定 → ④全社導入、です。いきなり全社導入すると混乱するため、段階的な移行が成功のポイントです。

Q7. HubSpotなど顧客管理システムには、どこまで自動で入力されますか?

ツールと連携の設定によって大きく変わります。多くの場合、会議の要約とリンクが「活動の記録」として残るところまでは自動でできます。一方で、進行中の複数の案件のうちどれに紐づけるか、要約のどの部分を項目として持たせるかは、受け皿となる顧客管理システム側の設計次第です。連携表の丸印だけで判断せず、「どのデータに、どの形式で書かれるか」を必ず確認してください。

Q8. 日本語と英語が混ざる会議でも使えますか?

使えますが、精度は落ちます。1つの会議の中で言語が切り替わる場面は、どのツールでも苦手です。実務的な回避策は2つあります。ひとつは、言語ごとに会議を分けること。もうひとつは、社名や製品名などの固有名詞を用語として事前に登録しておくことです。誤変換の多くは固有名詞で起きるため、これだけで読みやすさがかなり変わります。

Q9. 途中でツールを乗り換えるとき、過去の記録はどうなりますか?

録画と全文の持ち出し方は、契約前に必ず確認してください。全文はテキストや表形式で書き出せることが多い一方、録画は個別にダウンロードするしかない場合があります。1年ためてから乗り換えを検討すると、この作業だけで数日かかります。「解約時にどの形式で持ち出せるか」を、機能や料金と同じ重みで見ておくのが安全です。

Q10. 議事録AIと、いわゆるAIエージェントは何が違いますか?

議事録AIは「記録する道具」、AIエージェントは「記録をもとに動く道具」です。会議の内容を文字にして要約するところまでが議事録AI、そこから見積書の下書きを作る、担当者に宿題を割り振る、次回の日程を押さえるといった行動まで担うのがAIエージェントです。両者は競合ではなく、記録の質が高いほどエージェント側の精度も上がる関係にあります。詳しくは 2026年は「AIエージェント元年」 をご覧ください。

会議の記録は、単体で完結する話ではありません。記録したデータをどこに置き、何に使うかまで決めて、はじめて投資が回収できます。次の記事も判断の材料になります。

議事録だけじゃない。
貴社の業務フロー全体をAIで最適化

議事録AIは入口にすぎません。営業・CS・社内会議まで、業務プロセス全体をAIに合わせて再設計しませんか?

無料で相談する →