「会議のたびに議事録を書くのが面倒」「誰が何を言ったか後から確認できない」「商談の内容をCRMに入力する時間がもったいない」——こうした悩みを持つ中小企業が増えています。 2026年現在、AI議事録ツールは急速に進化し、単なる文字起こしにとどまらず動画録画・クリップ共有・CRM自動入力・MCP(Model Context Protocol)による外部AI連携まで実現するようになりました。ツールによって得意領域が大きく異なるため、「自社に合ったツール」を正しく選ぶことが成果を出す鍵です。 この記事では、主要AI議事録ツール10個を「日本語精度」「動画録画・共有」「CRM連携」「MCP対応」など多角的な視点で比較し、用途別のおすすめを現場目線で解説します。 用途別おすすめツール まず結論から。自社の用途に合ったツールが一目でわかるよう、6つのパターンに整理しました。 用途おすすめツール理由 日本語の社内会議Notta日本語高精度 × CRM連携 × 42言語翻訳 × 月1,317円〜 営業商談 × CRM連携tl;dvHubSpot/Salesforce連携 × 動画クリップ共有 追加アプリ不要で始めたいZoom AI Companion有料Zoomに無料付属 × CRM連携 × 他社会議にも対応 英語の会議が多いOtter.ai英語リアルタイム精度が最高 × MCP対応 AIと会議データを接続したいFireflies.aiClaude MCP公式対応 × CRM連携 × コスパ◎ Microsoft 365 / Google環境Copilot / Gemini既存環境にシームレス統合 「議事録AI」は目的で選ぶのが鉄則です。日本語の社内会議ならNotta、営業活動の効率化ならtl;dv、AIとの連携を重視するならFireflies.ai。以下、それぞれの根拠を詳しく解説していきます。 AI議事録ツールで何が変わるのか? — 導入効果の数字 項目Before(手動)After(AI)削減率 議事録作成時間会議後30〜60分会議終了と同時に完成90%削減 聞き漏らし・認識ズレ頻繁に発生録画+全文テキストで解消— アクションアイテムの抜け漏れ手動でメモAIが自動抽出— 会議不参加者への共有要約を手書き動画クリップ+AI要約を送付80%削減 CRM入力(営業商談)手動で30分/件自動入力95%削減 週5回の会議がある企業なら、月間で約20時間の業務時間を削減できます。 AI議事録ツール10選 — 比較一覧表 2026年3月時点の主要10ツールを、従来の「日本語精度」「料金」に加え、「動画録画・共有」「CRM連携」「MCP対応」の軸で比較しました。 #ツール名日本語精度月額料金動画録画・共有CRM連携MCP対応 1LINE WORKS AiNote◎無料〜1,440円✗✗✗ 2tl;dv○無料〜$18◎ クリップ/ReelsHubSpot/Salesforce◎ 公式 3Otter.ai△無料〜$16.99○ 録画Salesforce/API◎ 公式 4Notta◎無料〜1,317円○ 録画HubSpot/Salesforce/Zoho✗ 5Zoom AI Companion○$13.33〜(付属)◎ 内蔵HubSpot/Salesforce✗ 6スマート書記◎要問合せ○ 録画✗✗ 7Copilot○4,497円〜○ Teams録画Dynamics 365✗ 8Gemini○$20〜○ Meet録画✗✗ 9Fireflies.ai○無料〜$19○ 録画HubSpot/Salesforce◎ 公式(Claude) 10Rimo Voice◎22円/30秒〜✗✗✗ MCP(Model Context Protocol)とは? AnthropicがリリースしたAI接続の標準規格で、会議データをClaude・ChatGPTなどの外部AIに直接つなげる仕組みです。「先週の商談で顧客が最も多く挙げた課題は?」のような横断的な質問に、AIが即座に回答できるようになります。 各ツール詳細レビュー 1. LINE WORKS AiNote(LINE WORKS) — 日本語最強 × 無料プランあり こんな企業におすすめ: 日本語の社内会議が中心。まずは無料で議事録AIを試したい 料金:フリープラン 無料(月300分・1回60分上限) / ソロ 1,440円/月(月600分) 日本語精度:業界トップクラス。旧CLOVA Note(2025年7月終了)の技術を継承し、話者分離の精度は国際コンペ世界3位 強み:Zoom・Teams・Meet・WebExと直接連携して自動録音・文字起こし。AI要約で重要ポイントを自動抽出。最大30人まで利用可能(フリープラン) 弱み:LINE WORKSプラットフォームの開設が必要。CRM連携・MCP・外部AI連携は非対応。動画録画機能なし 2. tl;dv — 営業商談の効率化 × 動画クリップ共有 こんな企業におすすめ: 営業チームの商談記録を自動化し、動画クリップでナレッジ共有したい 料金:無料(録画のみ) / Pro $18/月(AI要約・CRM連携) 日本語精度:実用レベル。ただしLINE WORKS AiNoteほどではない 強み:HubSpot・Salesforceとの直接連携。会議後に「要約」「アクションアイテム」「次のステップ」を自動生成してCRMに書き込む 動画共有:会議の動画からハイライトクリップを作成し、複数のクリップを「Reels」にまとめて共有できる。フル動画を見なくても要点が伝わる MCP対応:公式MCPサーバーを提供(GitHub公開)。Zoom・Meet・Teams全対応のMCPサーバーとしては初。Claude等の外部AIから会議データに直接アクセス可能 弱み:無料プランではAI機能が制限される 3. Otter.ai — 英語会議 × MCP公式対応 こんな企業におすすめ: 英語会議が多く、会議データをClaude等の外部AIで分析したい 料金:無料(月300分) / Pro $16.99/月 / Business $30/月 日本語精度:対応はしているが精度は低い。英語専用と考えるべき 強み:英語のリアルタイム文字起こし精度は業界最高水準。公式MCPサーバーでClaude・ChatGPTに会議データを直接接続可能 MCP・AI連携:公式MCPサーバーを提供。複数会議を横断して「パターン分析」「テーマ抽出」「コンテンツ生成」が可能 弱み:日本語には不向き。CRM連携はAPI経由で可能だが、tl;dvやFireflies.aiほど手軽ではない 4. Notta — 日本語 × 多機能 × CRM連携 こんな企業におすすめ: 日本語精度と多機能さを両立したい。CRM連携も必要 料金:無料(月200分) / プレミアム 1,317円/月 日本語精度:LINE WORKS AiNoteに匹敵する高精度 強み:Zoom/Meet/Teamsと直接連携(ボット自動参加)。リアルタイム翻訳(42言語)。HubSpot・Salesforce・Zoho CRMとの連携 弱み:無料プランの制限が厳しい(月200分)。MCP非対応。動画クリップの編集・共有機能はtl;dvに劣る 5. Zoom AI Companion — 追加アプリ不要のオールインワン こんな企業におすすめ: すでにZoomを利用中。追加ツールを増やさずにAI議事録を始めたい 料金:有料Zoomプランに無料付属(Pro $13.33/月〜 / Business $18.33/月〜) 日本語精度:実用レベル。アップデートで継続的に改善中 強み:Zoom会議の録画・文字起こし・AI要約・アクション抽出がすべて標準機能。AI Companion 3.0でGoogle Meet・Teams・WebExの会議でもノート取得が可能に CRM連携:HubSpot・Salesforceと直接連携。会議後に顧客データを自動更新、商談のフォローアップを自動提案 弱み:Zoomの有料プランが前提。MCP非対応(tl;dvやFireflies.aiのMCPサーバー経由でZoom会議データにアクセスは可能)。専門ツールと比べるとAI議事録機能の深さは劣る 6. スマート書記 — エンタープライズ向け国産ツール こんな企業におすすめ: セキュリティ要件が厳しい企業。議事録の社内承認フローが必要 料金:要問い合わせ(月数万円〜) 日本語精度:高精度。フィラー除去・自動要約が優秀 強み:国内サーバー。議事録の承認ワークフロー。社内用語辞書の登録機能 弱み:価格が非公開で高め。CRM連携・MCP対応・外部AI連携は非対応。中小企業には予算的にハードルが高い 7. Microsoft Copilot(Teams連携) — Microsoft 365環境なら一択 こんな企業におすすめ: Microsoft 365を全社導入済み。Teams会議が中心 料金:Microsoft 365 Copilot 4,497円/ユーザー/月 日本語精度:実用レベル。アップデートで継続的に改善中 強み:Teams会議の録画→文字起こし→要約→Wordドキュメント出力→Outlook共有が全自動。追加アプリ不要 CRM連携:Dynamics 365との連携。HubSpot/Salesforceとの直接連携は限定的 弱み:月額が高い。Teams以外の会議ツールには対応しない。MCP非対応 8. Gemini(Google Meet連携) — Google Workspace環境に統合 こんな企業におすすめ: Google Workspaceを全社導入済み。Google Meet会議が中心 料金:Google One AI Premium $20/月 or Workspace追加オプション 日本語精度:実用レベル 強み:Google Meet内蔵。議事録がGoogleドキュメントに自動出力。他のGoogle Workspace製品と連携 弱み:Meet以外の会議ツールには対応しない。CRM連携・MCP対応は非対応 9. Fireflies.ai — Claude MCP公式対応 × CRM連携 × コスパ最強 こんな企業におすすめ: 会議データをClaude等の外部AIで横断分析したい。CRM連携もコスパ良く実現したい 料金:無料(月800分ストレージ) / Pro $19/月 日本語精度:実用レベル。tl;dvと同等 強み:2025年8月、AI議事録ツールとして初めてAnthropicのClaude MCP公式ディレクトリに登録。Claude・ChatGPTから直接会議データにアクセスし、「先四半期の商談で顧客が最も挙げた課題は?」のような横断分析が可能 CRM連携:HubSpot・Salesforce・Slack・Asana等との連携が豊富。会議の「感情分析」機能あり MCP・AI連携:Claude MCP公式対応。ChatGPTとのベータ連携も開始。Devin(AIソフトウェアエンジニア)にも対応 弱み:動画クリップ共有機能はtl;dvほど充実していない。日本語の要約精度はtl;dvよりやや劣る場面あり 10. Rimo Voice — 国産 × 従量課金 こんな企業におすすめ: 会議の頻度にムラがある。月額固定より従量課金が合理的 料金:22円/30秒(音声ファイル) / 月額プランあり 日本語精度:高精度。国産AIエンジンで日本語に特化 強み:使った分だけ課金。1時間の会議で約2,640円。月に数回しか会議がない企業に最適。25万人以上・2,000社以上の利用実績 弱み:Web会議ツールとの自動連携なし(ファイルアップロード方式)。CRM連携・MCP対応・外部AI連携は非対応 3ステップで選ぶ:自社に合ったツールの見つけ方 ステップ1:会議の言語は? 英語が中心ならOtter.ai