Anthropicが提供するCLIツール「Claude Code」は、ターミナル上で動作するAIアシスタントです。コードの読み書きやファイル操作だけでなく、MCP(Model Context Protocol)を通じて外部サービスと連携し、CRMのデータ操作までをAIに任せることができます。
HubSpotはCRMとして初めてClaude向けの公式コネクターを提供したプラットフォームであり、MCPサーバーも公式に公開されています。これにより、Claude Codeから直接HubSpotのデータを読み取り・書き込み・分析・可視化することが可能になりました。
本記事では、この連携の具体的な活用方法を3つのテーマに分けて解説します。
Claude CodeとHubSpotを連携するには、HubSpotが公式に提供するリモートMCPサーバーを使用します。
npm install -g @anthropic-ai/claude-codeで導入claude mcp add --transport http hubspot https://mcp.hubspot.com/anthropic/mcpコマンドを実行し、HubSpotのOAuth認証フローを完了これだけでセットアップは完了です。認証が完了すると、Claude Codeは以下の7つのツールを通じてHubSpotにアクセスできるようになります。
従来、HubSpotへのデータ入力はUIからの手動操作やAPI開発が必要でした。Claude Codeを使えば、自然言語で指示するだけでCRMレコードの作成・更新が可能です。
例えば、以下のように指示するだけで新しいコンタクトが作成されます:
「田中太郎さん(tanaka@example.co.jp)を新しいコンタクトとして登録して。会社はABC株式会社、電話番号は03-1234-5678」
Claude Codeは内部でmanage_crm_objectsツールを呼び出し、以下のような確認テーブルを表示します:
確認プロセス(安全機構):
「取引ID 12345のステージを『提案中』に変更して、金額を500万円に更新して」
Claude Codeは現在の値と変更後の値を比較表で提示し、承認後に更新を実行します。
「さっき作ったコンタクトを会社ID 67890に関連付けて」
オブジェクト間の関連付けも、作成・更新と同時に行えます。1リクエストで最大10レコードまでの一括操作に対応しています。
Claude Codeの最大の強みは、自然言語でCRMデータにアクセスできることです。SQLやAPIの知識は一切不要。普段話すような言葉で質問するだけで、必要なデータが返ってきます。
以下のような質問がそのまま使えます:
Claude Codeは内部でsearch_crm_objectsを使い、適切なフィルター条件を自動構築します。最大5つのフィルターグループ(OR条件)と、各グループ内6つのフィルター(AND条件)を組み合わせた高度な検索が可能です。
「自分の取引を見せて」「私が担当しているコンタクトは?」といった一人称の質問にも対応します。Claude Codeは自動的にユーザーのオーナーIDを取得し、hubspot_owner_idでフィルタリングします。
HubSpotの強みであるオブジェクト間の関連付けを活かした検索も可能です:
num_associated_dealsでフィルタリングsearch_ownersとsearch_crm_objectsを組み合わせ「どんなプロパティがあるか分からない」という場合も大丈夫です。search_propertiesツールで、キーワードからプロパティ定義を検索できます:
「取引に『緊急度』みたいなプロパティはある?」
Claude Codeが候補となるプロパティ名を提示し、適切なフィルター条件を提案してくれます。
Claude Codeの真価は、データの取得だけでなく分析・可視化までを一気通貫で行えることです。従来はBIツール(Tableau、Power BIなど)が必要だった作業を、自然言語の指示だけで完結できます。
「現在のパイプラインをステージ別に集計して、棒グラフで可視化して」
Claude Codeは以下の手順を自動で実行します:
search_crm_objectsで全取引データを取得「過去12ヶ月の受注金額を月別にグラフ化して、前年比も出して」
Closed-Won取引をclosedate基準で集計し、月別の推移グラフと前年同月比を自動生成します。折れ線グラフ、エリアチャート、比較バーチャートなど、データに適した可視化形式をClaude Codeが判断します。
「営業担当者ごとの受注率と平均取引金額を比較するダッシュボードを作って」
担当者別のKPIを自動集計し、以下のような複合ダッシュボードを生成します:
Claude Code + HubSpotの組み合わせは、従来のBIツールと比べて以下の点で優れています:
一方で、定期的に同じレポートを自動配信するような定型レポーティングには、HubSpot標準のレポート機能やBIツールの方が適しています。Claude Codeは「知りたいことを今すぐ知る」アドホック分析に最適です。
業務データを扱う以上、セキュリティは最重要事項です。Claude Code + HubSpot連携では、以下のセキュリティモデルが適用されます。
Claude CodeとHubSpotの連携は、CRM運用のパラダイムを変えます。
これは「AIがCRMの使い方を変える」具体例です。CRMは「入力するもの」から「話しかけるもの」へ。データは「溜めるもの」から「活用するもの」へ。
まずはClaude CodeにHubSpotのMCPサーバーを接続し、「今月の取引を見せて」から始めてみてください。その一言から、CRM運用の新しい世界が広がります。
UniteXでは、HubSpotの導入・構築支援に加え、AI活用によるCRM運用の最適化もサポートしています。Claude CodeやChatGPTとHubSpotの連携についてのご相談も、お気軽にお問い合わせください。